子どもたちは夜と遊ぶ

先週寝込んでる間ずっと読んでて
もう、だいぶ前に読み終わってはいたんですけどね
面白かったわぁ
まず、前にも書いたけど殺人ものとか基本あまり好きじゃないんですよ俺
で、やっぱりそういう意味でいくとメジャースプーン読んでなかったら絶対読破してなかっただろうなと
つか、この作品ガッツリメジャースプーンと同じ世界の話なのでね
秋先生が「ぼく」に話してくれた過去の経験の話がまさに此処にあって秋先生が「声」を使う経緯が描かれてるし
しかも条件提示ゲームを意識して書かれてるんでこの作品の段階でメジャースプーンの構想はあったんだろうなぁって
だから、この物語とメジャースプーンは違う事件を扱った同じ物語に感じられた。



で、この物語で
特徴的なのが文章の視点がころころころころ変わっていくところ
登場人物それぞれの視点から書かれるので
今これは誰目線?を常に考えなければいけなくて
またその書き方だからこその展開がある



全てを読み終わった後で理解した後で
もう一度読んでみるのも面白いかと思った



そして、各々の視点から書かれるだけあって各々の人物にとても愛着が沸く
特に主役の浅葱と月子への思い入れが強くなってしまい
下巻中頃の浅葱と月子の絡みの場面は本当に切なくて切なくて
読者も浅葱と同時に事実を知らされる訳だが
そのおかげでこっちはもう大変なことになっちゃって
いや、これはやられたと!
それと逆に今度はそれを知った後に読み返すと
月子の気持ちが切なくて切なくて
もう、がっつり月子のファンになってしまったw



ま、俺の中の月子のイメージは終始みやだったけどね
ちなみに秋先生は、とあるシリーズのゲコ太先生のしゃべり口調で読んでたし
浅葱のビジュアルはBASARAの浅葱のビジュアルで読んでた



つか、この作品とにかく切ない
それぞれの偶然がすべて悪い方向に噛合ってしまった感じの物語
最後にまあなんとなく救われてはいるけども
やっぱり、切ないし
まあ、でも、あそこまでやっちゃったら
あれがBESTなんですかね



それに、メジャースプーンで月子が元気そうな姿見せてくれてるんでOK!
そうそう、メジャースプーンのときの月子のセリフ
正直好きじゃなかった
復讐したい相手と友達になれっていうやつ
でも、この本読んで初めてこの言葉の意味っていうか
月子の考え方ってのがわかって、なるほどなと



話自体はメジャースプーンの方が好きなんだけど
どうにもこうにも秋先生と月ちゃんに惚れてしまい
さっきも書いたけど同じ物語の違う事件にしか思えなくてね
好きな作品です。
また、何かの作品に2人揃って出してもらいたいものです



ただ・・・感化されやすい性格なんで・・・
読んでる最中、体が調子悪かったのもあって
すっげー精神的にまいってしまいました(^ ^;
今度から、辻村作品はおっきく時間の取れる時に一気に読むことにしよう!
ってか、もう、凍りのくじら買っちゃったけどねw